塾で映像授業以外に動画の使いみちがあるか

最近では動画が気軽に撮影、配信できるようになっています。塾で動画を活用すると考えるとまっさきに思いつくのが授業を映像化するということですが、その固定観念から一度離れてみると何かブレイクスルーが生まれるのではないかと思ってアイディアを練っています。

動画を使って解決したいと思う課題の一つは、講師の研修やコミュニケーションという問題です。特に個別指導塾では講師の作る空気感が非常に重要ですが、それらを共有するための講師の研修やコミュニケーションの時間を取ることもなかなか難しいのが現実です。

そこで講師研修のための動画を作成して、さらに生徒と講師が同時に見ることが出来る内容にすることによって個別指導の授業時間の中に埋め込むということを考えています。

簡単な例でいうと「暗記する時はこまめに自分でチェックテストする」というような動画を講師と生徒が一緒に見るようなイメージです。講師はそこで初めて勉強の方法を知るかもしれませんし、「私はこれとちょっと違うやり方でやってうまくいった」などと生徒との話を広げることができれば完璧な流れになります。

勉強に必要なスキルは生徒と講師が同時に共有できることが多いので、生徒に隠す必要はありません。このような裏表のない動画を目標や計画の立て方、生徒との関わり方など講師に必要なスキルのすべての範囲をカバーして準備できれば、一石二鳥にも一石三鳥にもなり得ます。

生徒にとっても講師向けの動画は見ることは役に立ちます。これはコーチングの技術を学ぶことで、自分自身をセルフコーチングできるという構造と似ています。

このように動画を活用して、講師の質に依存せずに仕組みで回す教室運営ができれば、先生たちもより自由な働き方ができます。どんな人でも先生として生徒と関わることができる環境を作ることができれば「あの先生でなければダメだ」という状況が減り、先生は気楽に仕事を休むことができてQOLが高まり、塾の運営はより改善しくのではないかと考えています。