見ることを先生は評価してもらう

生徒の勉強の評価方法はテストの点数が最もポピュラーなものかもしれませんが、その他にもいくつか評価の種類があっても良いと考えています。

塾の評価もペーパーテストの点数によって決まるという考えが主流ですが、それも固定観念かもしれません。それが本当に生徒や必要なものなのか、保護者が求めるものなのかどうか一度疑ってみる時期に来ているのではないかと思います。

先生の大きな役目は「見る」ということなのではないかと思います。解説をしたりしゃべったりしていないと先生は何もしていないと考えられがちですが、そうではありません。

ほったらかしにしているのではなく、保護者の方がなかなか気づかない専門家ならではの着眼点でしっかり見て、それを保護者に翻訳して伝えるという評価の仕方があります。見るから伝えることができ、伝えようと思うから見るポイントをつかむことができるというような、表裏一体の関係になっています。

たとえば「受験前なのに息子が緊張感がない」というご相談がよくありますが、塾の先生から見ると生徒の細かい言動から緊張感が感じ取れるものです。先生から「男の子はがんばっているところを隠したがりますが、勉強に向かう姿勢は良くなっているので大丈夫ですよ」という報告があると保護者の方に安心していただけます。

生徒は数字ではなくことばで評価をもらい、先生は生徒をしっかり見て保護者に伝えるというサイクルができたら良いと思います。