テクノロジーは何かを配布するためではなく、対話を深めるために使う

新しいテクノロジーはどんどん試して失敗しながら、より良い方法を見つけていくべきです。その際には発想の転換が必要かもしれません。

インターネットやコンピュータのテクノロジーが可能にするのは個々に対応したり対話することです。

しかしそれらのテクノロジーは単に配布して管理するために使われがちです。アナログ的なものは配布したり拡散するしかなかったからです。

たとえば40人の生徒に対して先生が1人だとしたら、いくらがんばっても生徒全員の個々の理解力や前提知識に対応して解説する時間はありません。そこで講義という形をとって大人数に配布するという形ができていきます。

先生は生活するだけの給料をもらう必要がありますし、家から学校への移動にも時間がかかるので、限られたリソースで運営していくことになります。

ところがテクノロジーを使えばコンピュータが生徒と対話して個々に合わせた解説ができるかもしれませんし、日本中どこにいる先生でもインターネットでビデオをつなげば解説できるかもしれません。

テクノロジーのおかげで以前よりも多くのリソースを手に入れることができるのです。リソースが増えるのであれば、かつての大人数講義という形式も当然形を変えていくのが良いと思います。テクノロジーを使っているように見えても、発想が従来のままであれば十分に効果を発揮できません。

せっかくインターネットやコンピュータのテクノロジーを使うのであれば、ただ拡散するのではなく、個々に対応できるように活用したいものです。