やらせている感
親が子どもに何か「やらせている」と感じることで一定の安心と満足が得られます。
親が「やらせている」と感じることは教育の本質ではありませんが、往々にしてやらせている感の誘惑に負けてしまいがちです。
たとえばプリントなどの形のあるものをどんどん数こなしていくような塾や教育サービスは、いかにも子どもに何かやらせているような感覚を持ちやすいと思います。
よく売れている教育サービスや教材は、親の「やらせている感」もうまく刺激するような設計になっていることが多いです。
しかしこれは大人が満足するだけで、子どもが主役ではありません。
大人には全く手応えの無いことであっても、子どもは主体的に色々なことを学びます。本来他人の考えていることは外からは見えませんし、感じることも推測するしかありません。
思考や感情を軽視して、形のあるものだけで満足感を得ようとするのは少し虚しい気がします。
とはいえ、何も形が見えなくて不安な気持ちもよく理解できます。本質から外れない程度のやらせている感を大人が感じられるような教育サービスであるべきかもしれません。