生きているだけで十分、それ以上は快楽や欲望の世界

人間は無事に生きているだけでもう十分です。「ありがとう」「ごめんなさい」をしっかり適切に使えれば人間としても合格です。それ以上のことを望むのは快楽や欲望と言ってもいいのかもしれません。

病気や障害を抱えている生徒の保護者の方と触れ合う機会があるので、ただ生きるということの幸せをよりリアルに感じられることがあります。

子どもに対する期待はついつい膨らみがちで、気づけば限度を越えてしまっていることもあるのではないでしょうか。

たとえばテストの成績を上げたいとかいい大学に行っていい給料をもらうというのは、いわば快楽や欲望であるということを忘れがちです。

食欲、権力欲、性欲に関しては汚れたイメージがあるかもしれませんが、教育に関することは聖域のような感じがして、分別なく行動に移してしまうかもしれません。それ自体が悪だとは思いませんが、少し立ち止まって考えるべきかもしれません。