数字にこだわらない経営

勉強と同じで、ある程度経営の経験を積むと数字にこだわること自体が虚しいことなのではないかという疑念が生じます。

はじめのうちはお金も含めた数字を最大化しようとするわけです。満足してもらった価値が貨幣に変換されると信じているからです。コストを減らして売上を上げるという利益最大化を目標とします。

「最大化する」ことを無条件で受け入れてしまって、疑うことをしないのですが、ふとした時に「最大化する」ことの馬鹿馬鹿しさとか、ある種の恥ずかしさや疲労感を感じることがあるのです。

「もうここまでギラギラしなくてもいいんじゃないか」という感覚です。

結果を出さなければ意味がないという言葉をよく聞きますが、成功するまで粘り強く取り組むという意味では良い心がけだと思います。経営でいう結果というのはなんでしょうか。それがもし売上だとしたら非常に虚しい経営だと感じます。

私が考えているのは、利益を最大化するのではなく、利益の一定化もしくは流れに任せる程度の感覚にすることです。

その上で顧客を信頼して親しい関係になること、従業員も同じように信頼できる関係になることができれば、利益の最大化よりももっと素晴らしい経営なのではないかと考えています。