健全な無関心

子育てや教育の悩みは十人十色ですが、根本は一つだけのような気がします。

それは「子どもを自分の思い通りにコントロールしたい」という欲求です。

子どもは親の所有物でもなければクローンでもありません。「あなたのため」という言葉は「あなたのため(だと私が思っている)」ということですが、どこかで境界を見失って感情移入しすぎてコントロールしようとしてしまうものです。実際にはこのような態度は子ども本人にはいい影響も悪い影響もほとんどありません。

お互いが適切な距離を保ち、近すぎず離れすぎずの関係を「健全な無関心」と呼ぶのはどうでしょうか。自分と同化してしまうのではなく、かといって無視するわけではないちょうどいい距離感の無関心の姿勢がいいということです。

お互いに尊重しあい主張することができる関係を作ることができればベストなのではないでしょうか。

大人にできるのは何かしてあげることではなく、「健全な無関心」を大人自身の心の中に育てることなのではないかと思います。