他人と比べない、第一歩は自分と比べない

他人と比べるのはよくないということはよく言われています。指導者や保護者が生徒と関わる時、まず最初に比べてしまうのは自分自身と生徒ではないかと思います。

講師が初期に感じること

塾などで指導しはじめたばかりの講師がはじめに感じるのは「なんで生徒はこんなことができないのだろう?」ということです。

講師が大学生だとしても、中学生とは勉強経験の差がかなりあるのですが、自分自身と比べて「自分はもっとできたのになぁ」「指導しづらいなぁ」とか感じてしまうわけですね。

これは仕事でも同じことで、経験者の自分からすると慣れた簡単な仕事だとしても新人さんにとっては初めての経験ばかりなのですから、自分と比較するのは意味のないことです。

子どもと親は別人格

たとえ親子の関係だとしても、親と子は独立した別人格です。

親が自分を基準にして、「なぜうちの子はこんなこともできないのだろうか」と思ってしまうことがあると思いますが、これも意味のないことです。

なぜ意味がないのか

他人と他人を比べること、他人と自分を比べることは決して成長を促しません。それぞれの個人にとってどれくらい成長したかが重要で、他人を基準とした評価は成長を促進しづらいのです。

たとえば普段定期テストで95点を取っている生徒が80点を取ったら落ち込みますが、普段60点取っている生徒には80点は大躍進です。

外部から決めつける評価するよりも、本人の内部にアセスメントのスキルを育ててあげるほうが、より柔軟で正確な評価ができるようになると考えられます。

つまり正解は本人の中にしかないということです。他人からは正解を伝えることはできず、鏡のように反射してフィードバックするのが最も効率の良い方法なのではないでしょうか。